« 海の道 | トップページ | 瑠璃色のトンボ »

2006年7月 6日

コノハチョウに憧れて

060609yan13_1

幼い頃からの憧れだったコノハチョウ・・・

 
先日の陽明山(台湾)で、道を間違えて、いったん登った道を引き返していた時のこと。
前方の笹薮に、笹の葉とは少し形の違うものがふと目に留まった。地上4~5mの高さ、しかも逆光でよく見えなかったので望遠レンズで覗いてみてビックリ!
茶地に鮮やかな青と橙色の翅。
まさしく僕がずっと逢いたかったコノハチョウだ!

060609yan13
・コノハチョウの鮮やかな表翅 

今まで僕は沖縄でも見たことがなく、ずっと憧れのチョウだったので感動!
コノハチョウはタテハチョウの仲間で、日本では沖縄本島、石垣島、西表島などに生息。沖縄県では天然記念物に指定されている。
で、コノハチョウといえばやっぱり「擬態の名人」。
翅を閉じるとまるで木の葉(枯葉)そっくりで、図鑑やテレビの映像にもしばしば登場する。
やっぱりこのチョウの翅裏を見てみたくて、何とか少しずつ近寄って笹薮の下に入り、見上げるような形でようやく撮ったのが下の写真。

060609yan13_2
逆光でこれが精一杯。
でも、何とか翅の裏も写真に収めることができました。ホントは笹じゃなくて翅にそっくりの葉っぱの広葉樹だったらもっとよかったかもしれないけど、そうなると今度は逆に見つけることができたかどうかわからない・・・。(笑)

ここで、上の3枚の写真に共通するコノハチョウの特徴に気づかれただろうか?

それは、「頭を下向きにして止まる」というコノハチョウの習性。枯葉に似せるためか、コノハチョウの写真は他のどの写真を見てもほとんど下を向いているはず・・・。
実はこの習性には面白いエピソードがある。
まだ沖縄がアメリカ占領地だった1959年に発行された切手にコノハチョウが採用されたのだけれど、ぞの図案ではコノハチョウが上を向いて止まっていた。発行後まもなくこのことに気づいた昆虫学者たちから異論が出て、図案を修正(下向き)した切手が再発行されたというののだ。詳細はこちら

コノハチョウ、今度もし逢えるとしたら、ぜひ林の中でしっかり擬態しているところを見つけてみたいものだ。(笑)
 

 2006年07月06日 |

« 海の道 | トップページ | 瑠璃色のトンボ »

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: コノハチョウに憧れて:

コメント

今回もコノハチョウに付いて勉強させて頂きました。ありがとうございます(^O^)/

投稿: レイナパパ | 2006/07/06 14:44:16

 私も図鑑でしか見たことないです。
一度見てみたいものですね。
yamaさんの感動が伝わってくるわ。

投稿: tokorin | 2006/07/06 17:41:56

>レイナパパさん
いえいえ、拙い解説で・・・。m(_ _)m
コノハチョウ、もう少し明るい場所ならもっと鮮やかな表翅が撮れてたんですが・・・。(^^ゞ

>tokorinさん
ありがとうございます。確か、奄美にはいなかったかと思うのですが、沖縄の島には今までいなかったところでも見つかっているようですね。(^^)

投稿: yama | 2006/07/06 21:45:05

はじめましてtokaといいます。
ブログにコメントをありがとうございました。

コノハチョウ。。。初めて知りました。
擬態している姿をぜひ見たいです。

投稿: toka | 2006/07/06 21:49:37

南の島には もっとたくさん 珍しい蝶がいるんでしょうねぇ。

はじめて 見ましたー。

投稿: かんちゃん | 2006/07/06 23:11:57

吃驚しています。
私の出身地の人だなんて。tokorinさん所から飛んできました。いまも・・鷲羽山の東屋からの瀬戸大橋を拝見した所です。これから毎日遊びに来ますね!
あ~~。吃驚した!嬉しかった!宜しく・・・ね!

投稿: mari | 2006/07/06 23:24:58

yamaさん、こんばんはー。
コノハチョウまでゲットしてたのですね♪
おめでとうございます。(^0^)/
うむ~、まだまだ続く台湾レポート。(笑)

裏翅は木の葉の擬態で面白いけども、表
は裏と全然違って鮮やかなブルーと、オレ
ンジが目をひきますね。
でも頭を下にするのは何故なんだろう・・。
とても不思議な蝶ですね。

投稿: Reira | 2006/07/07 0:10:34

擬態する昆虫って、ドキドキしますよね~大好き♪
頭を下向きにしないと、完成されない形 それを知ってる…
あぁ、不思議で 不思議でたまりません。(o´艸`o)
ほんま yamaさんの写真って、美し~い。

投稿: tanu | 2006/07/07 17:27:50

凄い蝶ですね!見てビックリです!
PCにウイルスが入りなんとか復活しました!これからも宜しくおねがいします!

投稿: taka | 2006/07/07 17:30:34

こんばんは^^
コノハチョウ発見、おめでとうございます!
初めてって何でも感動的ですね♪
裏まで撮れて、良かった、良かった!!
翅の形、きれいですね~☆

投稿: Kayo | 2006/07/07 21:33:47

こんばんわ!お久し振りです!
ネットの回線が不通になりまして、昨日復旧するまで2週間にわたり不安定な状態でした。
久し振りに来たら安定してランキング1位になっていて、

わおおお!!

おめでとうございます!(^-^)v
なんか写真にもこれまで以上に気合が入ってません?
素晴らしいです~~~
羽根を開いたコノハチョウって別の種類の様な印象ですね!
すごく目立つー、、、
だけど身を隠すって矛盾してて不思議。

20万HIT達成おめでとうございました~~~
ちなみにわたしもやっと1万HIT達成です~~


投稿: mizuho!! | 2006/07/08 0:04:59

コノハチョウ
>逆光でこれが精一杯。
 黒い蝶は撮影しにくいですよね

 また、ただでさえ逆光の悪い条件で
 これだけ撮影できればよいのではないかな
 思ってしまいます。

 是非、また、良い写真を見せてください

投稿: 加藤忠宏 | 2006/07/08 0:07:04

★みなさんへ
またレスが遅くなってしまいました。m(_ _)m
最近ココログのレスポンスが悪すぎて夜間は更新、アップロードができない状態です。きょうも記事書けないっす・・・。(T^T)

>tokaさん
こんばんは。
ようこそおいでいただきました。先日はホタルの幻想的な写真を楽しませていただきありがとうございました。
コノハチョウの擬態もそのひとつですが、昆虫たちの戦略は見ていて飽きませんね。

>かんちゃん
そうそう、台湾の昆虫、八重山や沖縄の昆虫と共通する種がたくさんいますが、それ以外の特有種もいて面白かったです。(^^)

>mariさん
はじめまして。
えええ、児島のご出身なんですか?
それは奇遇ですね!(^^;
鷲羽山や王子が岳などの写真、バックナンバーにたくさんありますので懐かしくなったら見てみてくださいね。これからもよろしくお願いします。m(_ _)m

>Reiraさん
こんばんは。
台湾のチョウに昆虫、まだありますよ。(笑)
でももうみなさん飽きたでしょうから、忘れた頃に小出しにしていくかもしれません。(^^ゞ
そうそう、コノハチョウは表裏のギャップもポイントですね。頭を下にするのは前翅より後翅の先が尖っていて葉っぱの先に似せるためでしょうか。

>tanuさん
昆虫たちの生きるための戦略は、素晴らしいとしかいいようがないですねー。
何もそこまで・・・ってのもたまにいますが。(笑)
tanuさんのおっしゃるとおり頭を下げないと葉っぱそっくりにならないということを知っているのでしょうね。

>takaさん
お久しぶりです。
パソコン、復活してよかったです。ウィルス対策はしっかりして大事なデータを守ってくださいね。

>Kayoさん
コノハチョウ、はじめて見る蝶だったのですが、図鑑や写真で今まで見ていたのですぐにわかりました。
それでもうれしくて感動しましたよ。(^○^)
Kayoさんもぜひチョウの魅力にハマってください。(笑)

>mizuho!!さん
やっとネットが繋がったんだねー。復活おめでとう!
僕も今まで何度か経験あるけど、そのたびにネットが家の中の重要なインフラになっていることに気づかされますね。(^^;
さて今回もいろいろと励ましのコメントありがとう~♪
ランキング、20万ヒットはひとえにみなさんのおかげです。m(_ _)m
気合い??
いやー、実は最近時間がなくてまともに写真撮ってないんですよ。なので台湾シリーズを引っ張ったり、海の写真を使い回ししています。(笑)

>加藤さん
ありがとうございます。今は黒いアゲハの仲間にハマってますが、ゼフィルスや普通のシジミチョウも大好きですよ。コノハチョウは南の島へ行く機会があれば、ぜひもう一度リベンジしてみたいですね。(^_^;)

投稿: yama | 2006/07/08 22:51:42

プロの写真家でコノハチョウといえば、湊和雄さん!
昨年の春に偕成社から出版された「虫から環境を考える」の第6巻「亜熱帯林にかくれるコノハチョウ」はご覧になられたでしょうか?

一昨年は食草のオキナワスズムシソウがほとんど枯れる年に当たってしまい、新しい写真は収録されていなくて残念ですが、とても楽しめる本でしたね?

私もいちばん好きなチョウです♪

投稿: 森のどんぐり屋 | 2006/07/09 12:20:44

>森のどんぐり屋さん
湊和雄さん、夜の昆虫を捉えた写真が美しいです!「亜熱帯林にかくれるコノハチョウ」は見てないのですが、「虫から環境を考える」は素晴らしいですね。
セイタカスズムシソウ、オキナワスズムシソウ、これらの食草の変動によってコノハチョウの発生が左右される・・・確かに、昆虫の世界は植物と密接な関係がありますよね。(^_-)-☆

投稿: yama | 2006/07/09 21:28:16

この記事へのコメントは終了しました。